木を見て森を見る
身体編
こころ編
医療と宗教/遺伝は運命か?/母性愛




  例えば「子宝に恵まれない」という相談。
  子宮内膜異常なし、卵管異常なし、排卵異常なし。でもなかなかできない…。
  人工授精、体外受精を試みるもうまくいかない…。
  これは「木を見て森を見ていない」状態です。

  子宮という「木」は、身体という「森」を構成する一部です。
  その木が生長しないのは、森全体の問題ではないか?という発想も大切です。
  
  子宮には妊娠に必要なだけの十分な酸素と栄養は届いているのか? 
  子宮内の血流を生み出す心臓のパワーはどうか?血液の質はどうか?
  精神的ストレスで子宮の筋肉が硬くなっていないか?
  もうできなくてもいいや!と開き直ると、妊娠したりするものです。
  「子宮―心臓―脳」はつながっています。
  
   もう一つの例では子供の病気です。
  子供のぜんそく、うつ病などの原因はその子供だけにあるのではありません。
   気管支拡張剤や抗うつ剤だけでは治らないでしょう。
  漢方薬しかり、です。
  
   一本の木が病気になっている。ではその木を育む「森の環境」はどうか?
  森の環境=家庭の不安・イライラは、木の生長=子供の心身に影響を及ぼします。

  森の環境を整えることで、病んでいた一本の木は、イキイキと生気を取り戻して元気になる場合もあります。
  漢方相談での「面談」が必要な所以です。

 

 



  人間は深部体温約37度を維持する恒温動物です。
  そのために発汗したり、鳥肌を立てたり、血圧・心拍数を昇降させて、体温を一定に保とうとしています。
  
  人間は「熱に弱く、冷えに強い」ようにできています。
  「熱に弱い」。体温が3度上がった40度では長く生きていけません。
  食事もできずに寝込み続け、早晩亡くなってしまうでしょう。
  「冷えに強い」。体温が3度下がった34度では生きていけます。
  
   「だから身体は冷やすべき」ではありません。
   およそ命には別状ありませんが、不快な症状や数々の慢性病に悩むことになるでしょう。
  
   低体温体質では血管や筋肉が緊張・収縮し、血流(赤血球の酸素運搬能力)が低下して様々な病気の原因となります。
  「冷え」に気をつけて「体温と血流」を意識した生活習慣が大切です。

 




  なかなか治らない人の生活習慣に「遅寝」があります。

  ある60歳の女性は、高血圧、糖尿病、高脂血症で薬漬け状態でした。
  しかし肥満でもなく、暴飲暴食でもなく。世のため人のために活動されている女性です。
  問診しますと、午前3時就寝、午前6時起床の生活を30年続けてこられていました。
  閉経が40歳。それまでずっと生理不順。平熱はなんと34度。

  短眠生活が自律神経を交感神経に大きく傾かせ、女性ホルモンや成長ホルモンといった
  代謝に重要なホルモン分泌の低下を招き、血圧・血糖・コレステロールが高値に設定される身体となっていました。

  睡眠は、乱れた自律神経とホルモンバランスを整える貴重な時間です。
  お金のかからない一番の健康法が「早寝」です

 




  病気はその人の思い方・受け止め方次第で、「なるようになる」ということです。
  「もう治らない、自分は不幸者だ…」とマイナス思考で諦めれば治りませんし、「大丈夫、必ず治る!」と
  プラス思考で信じて努力すれば治ります。

  プラス思考と言っても、その努力の内容で結果は大きく異なります。
  薬をきちんと飲んで、きちんと病院に通って…。それだけで病気は治りません。

  「病気は医者や薬が治すもの」「手術で切除したからすっかり治った」「厄年・大殺界だったから大病したんだ」など
  自分を省みることができない人は、なかなか健康を回復できません。

  健康長寿には自分の「こころ」と向き合っていくことも大切です。

  「病は気から」。もう一度深く考えてみましょう。

 

 
 

  
  「強い身体」には、「強いこころ」が必要です。

  弱いこころのままでは「依存」するクセがつき、名医、特効薬、神仏、お祓いなどを追い求めます。
  そうではなく、病気という経験を通じて自分の弱さを認め、今までの行動を反省することが大切です。

  病気になる前の自分を反面教師として、新しい自分を確立していく。
  そうした前向きな「こころ」の変化が、新しい「行動」を生み出し、新しい「結果」が得られます。

  しかし、頭ではわかっていても、新しい行動になかなか移せないものです。

  だから病気はなかなか治らないわけです。

 




  こころは、「頭(理屈)」と「気分(感情)」でつながっています。

  頭ではわかっていても、行動が変わらないのは「気分」がそれを邪魔するからです。
  イライラ、怒り、落ち込み、投げやりの気分では、特にホルモン系に影響します。

  両親の不仲、夫の浮気、子供の非行など家庭問題に苦しんできた女性に子宮筋腫や乳がんが多いのも
  その「気分」の変動が、ホルモンバランスに大きく影響するからです。

  病気の真理を探究していけば、「こころ」の問題に必ず行き着きます。

  漢方家は金科玉条のように「体質改善」と喧伝します。
  しかし体質改善だけで病気は治りません。一時的に治っているように見えるだけです。

  体質改善に努力しながら、「気質改善」にも向き合っていくことが大切です。

 




  例えば膝が痛い場合。

  Aさんは「手術をしたのに全然治らない。いっそ膝から下を切ってしまいたい!」と
  手術をした医師や自分の膝に対して激しい憤りを持っている。

  Bさんは「これだけ長年無理してきたから、膝も痛くなるわよね。ごめんなさいね」と
  膝に対してねぎらいの気持ちを持っている。

  漢方が効くのは、Bさんタイプであるのは言うまでもありません。
  膝に「ダメ出し」しながら薬を飲んでも、膝は喜ばない、治らないでしょう。

  薬を飲む前に、まずは身体への「思いやり」を持つことが必要です。

 




  世の中は理不尽です。
  いい人が病気になり、なかなか治らないという現実があります。

  いい人は、「自分の気持ちを抑える人」だからです。
  言いたいことも言わず、自分のしたいことも後回し。
  ただただ頑張ること、我慢することがクセになっています。

  しかし自分の無意識下には、怒り・不満・空しさなど、負のエネルギーをたくさん蓄積しています。

  それが自律神経やホルモンに反応して、頭痛・肩こり・しびれといた不快な症状として現れます。

  健康のためには「言いたいことが言える人」になりましょう。
  でもそれは自分勝手で自己中心とは違います。
  確かに病気にはならないでしょうが、周りからは嫌われます。

  「賢い人」というのは、こころの中に生じたモヤモヤを、上手に解消できる人です。

  イライラや不安で乱れたこころを、パッ!と修正できる「気分転換名人」を目指しましょう。

 



  生前は「医療」に、死後は「宗教」に任せる。

  高額の最先端の医療を受けたにもかかわらず徒労に終わり、その後は高額な葬式・戒名でおくられる。
  最期まで「地獄の沙汰もカネ次第」とは、なんともやるせないものがあります。

  身体の専門が医療ならば、こころの専門は宗教です。
  健康が「身体とこころ」から成立するならば、医療と宗教は融合すべきです。

  しかし現実は、それぞれが自らの限界を謙虚に認め、協力し合って患者を救おうとする姿勢はありません。

  医療の中に限っても、東洋医学が嫌いな西洋医はたくさんいますし、同じ西洋医学の現場でも異なった
  治療方針で医療人同士が争っていたりします。
  一方、幸せに生きていくための智慧を教える宗教界でも、宗派同士で争っていたり。

  医療と宗教の融合。残念ながら「絵に描いた餅」でしょうか…。

 




  「代々うつ病の家系ですから…」「糖尿病は父の遺伝ですから…」と、一生懸命に治そうとせず
  どうせ無理だと諦めている人も見受けられます。
  ほんとうにそうでしょうか?

  祖母―母−娘3代に渡って月経痛がひどい、祖父―父−息子3代ともに高血圧で脳卒中という例があります。
  しかしここで大切なことは、今を生きるその人が「病気は遺伝だから…」と諦めれば
  後世・子孫にもその問題は伝達されるということです。

  今を生きるその人の努力次第で、運命は変わります。

  例えば頭痛・月経痛持ちの家系では、身体の問題は「低体温」、こころの問題は「考え過ぎ」が見受けられます。
  冷飲食を控え、身体を温める習慣を心がけ、とらわれない、割り切る考え方を家族全員で意識して生活していけば
   「痛みの家系」から解放されます。

  「こんな病弱の家系に生まれて不幸だ…」という生き方ではなく、「自分の代で解決するぞ!」という強い意志が
  自分だけではなく家系の健康にもつながります。

 

   


  無償の愛である「母性」。
  特に子供の心身の育成に欠かせないものです。

  しかし現実は厳しい状況です。
  母として、妻として、嫁として、娘として、一人の女性として…。
  多種多彩な役柄を営む女性には、様々なストレスが負荷されています。
  病気、体調不良の「目にみえない原因」です。

  さらに女性が健康に留意すべき「厄年」が3つあります。
  「初経」「分娩」「閉経」。
  女性ホルモンの変動が激しい時期です。
  それは、「気分」「感情」に大きく影響します。
  思春期の反抗や不登校、分娩後や閉経期のイライラ・うつ症状。
  その結果としての、親子間・夫婦間のコミュニケーション不全。

  女性が心身の病に長く見舞われると、灯りの消えた、先の見えない「マイナス思考モード」に陥りやすくなります。
  「病気」「貧困」「家庭不和」。
  マイナス思考の共通の産物です。

  この回避には「母性」が必要です。
  温かい母性は、家庭と社会の「不安」を溶かします。

  母性は女性だけが発揮するものではありません。
  妻を労わる「母性」が夫にも求められます。

  健康な身体、安定した気分。

  その延長に必ず「幸せ」は見つかります。

 
 
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